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2022年 7月27日 「市役所新庁舎建設の精査に関する住民説明会」を開催

令和4年7月27日(水)の午後6時より開催された「市役所新庁舎建設の精査に関する住民説明会」の模様が市の公式youtubeチャンネルでライブ配信されています。

https://www.youtube.com/watch?v=fN_D0v8ltic&t=8754s

質問が出尽くすまで対応していただきましたので3時間20分の長丁場になっております。

主催者側も参加者側もお疲れさまでした。夜9時過ぎまでも質問に対応した主催者側の真摯な姿勢は評価できると思います。

 

説明会で使用した精査報告の資料は、こちらからダウンロードできます。

https://www.city.annaka.lg.jp/gyousei/kikaku_keiei/files/setumeisiryou.pdf?

 

群馬テレビのニュースでは、解説やコメント無しで報じてました。

https://www.youtube.com/watch?v=7kIvD4i7Nag

 

 出席者数は収容人員800名に対して1/10くらいの人数でした。市側の説明に対して、出席者から出た意見は、精査結果に納得や理解を示す意見は、ほぼ皆無で建設場所を安高跡地に決定したことへの理解は得られておりません。上記youtubeを参照ください。

市民への説明会が済みましたということで、このまま建設に突き進むのは無理があるように思います。

 市役所を移転して現在地を売却する案も資料に書かれてますが、売却するのと、現在地で建替えるのとどちらがどれだけメリットがあるのかの精査も行われていないと思います。

現在地のように変形の敷地では、高い金額で売れる見込みは無いでしょう。

 それよりも現在地を市庁舎建設に使えば、現在の新庁舎の床面積分約2400㎡を新たに建てる庁舎から差し引くことが出来ますので、安高跡地に建てる場合よりも確実に13億円くらい節約することが出来ます。どちらが得かの精査をぜひお願いしたいと思います。

 

精査資料の比較表では、現在地を貶めることに腐心していることが窺がえます。
使えるものを否定して新しいおもちゃを欲しがる駄々っ子のような発想では市民を納得させることは出来ないと思います。

2022年 7月 1日 「安中市役所新庁舎建設の精査」に関する報告を全戸配布

 「市役所新庁舎建設問題の精査」に関する報告書のダイジェスト版(全4頁)が広報あんなかお知らせ版と一緒に配布されました。
 

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一読しての感想

​ この資料を一読したあとの感想です。

△ 先ず1番目の安高跡地への新庁舎建設のメリット、デメリットは、まちづくりに関する認識が異なるようですので後述とします。

◎ 市庁舎建設に関して具体的な金額が出てきたのは、この資料が初めてです。今までは、市民懇談会でも市民アンケートでも金額は隠蔽されておりました。市庁舎&防災拠点センターの総事業費が60.5億円という莫大な金額だったのも精査報告書で初めて知りました。科学的に数値で比較して議論が出来るようになったのは従来の安中市には無い大きな進歩であり成果だと思います。

◎ 新庁舎の規模で延床面積7200㎡を掲げたのは果敢に挑戦してよくやったと賞賛に値します。

△ しかし、精査結果まとめを見ると、延床面積は8000㎡以下を目指すと後退してしまってます。8000㎡では、昨年11月のプロポーザルに出した仕様書の8500㎡+交流スペースと大差が無いように思えてしまい見直しにインパクトがありません。ぜひ、7500㎡以下を目標にしていただきたい。

◎ 防災拠点センターの整備に事業費がかかると取りやめたのは的確な判断だとおもいます。

× 防災拠点センターが廃案になって、安高跡地に建設する理由が無くなったのに、建設場所が安高跡地のままなのは不思議です。 

◎ 2番目の安中体育館、格技場の解体方針の精査は、的確に精査が行われていると思います。十分使えるものを壊してしまう無駄を取りやめるのに賛成。市民感覚に合致した精査だと思います。

○ 3番目の谷津庁舎、松井田庁舎の活用方針の精査は、谷津庁舎は、2階の一部に市役所の部署を入れることにより、新庁舎の延床面積を削減するとのこと。これも無駄なお金は使わず、使える施設は使おうということで市民感覚に合致してます。松井田庁舎については、支所機能と行政機能があります。支所機能は戸籍窓口や納税窓口です。行政機能は、現在、産業環境部、教育部、教育委員会などが配置されています。行政機能を残すという表現は無く、「市民窓口を存続し」という曖昧な表現なので少々気になります。

・ 4番目の必要な「市民への丁寧な説明」 ぜひわかりやすく丁寧な説明をお願いしたいと思います。26日の地元説明会、27日の市民への説明会でたとえ夜中までかかったとしても、市民に理解させ納得させることが肝要だと存じます。

精査に関する報告書の疑問点は、以下に列記しますので参照ください。

 

 

報告資料を添削するとこうなります

精査内容についての疑問

1.市民不在のストーリー展開 に疑問 (疑問その1.)           

  防災拠点センターの時は、市民アンケートの結果で僅か20.5%でも重視する事項で1位だからと防災スペースを錦の御旗にして、建設場所で1位47.4%の現在地を退けて建設場所を安高跡地に強行しました。

 今回の精査の結果防災拠点センターは白紙撤回されたので建設場所を安高跡地にする大義は無くなりました。それでは、市民アンケートの建設場所で1位になった現在地に決定するのが自然だろうと予測していましたが、何故かまた市民アンケートの結果に背いて安高跡地に決定ということになりました。今回は、安高跡地に決定した主な理由は以下の2件のように大変ネガティブで消極的な理由です。仮設庁舎を使わないで危険な庁舎で業務を継続するのは、人命軽視も甚だしいと思います。

こんな理由のために10億円以上も余分な出費になる安高跡地で良いのでしょうか?

建設場所を安高跡地にする大義はありません。

安高跡地に決定した理由;

① 現在地で用途地域を変更していたら合併特例債に間に合わない。

② 現在地では仮設庁舎が必要。仮設庁舎はプレハブで5億円かかる。引越しが2回必用

これらの理由は疑問に塗れてます。

詳細は、別紙を参照ください。精査内容についての疑問その1.は、こちら

2.用途地域の変更に21か月も見込んでいるのは大きな疑問 (疑問その2.)

  現在地に建設する場合に、合併特例債に間に合わない理由として用途地域の変更をあげています。

用途地域とは、建築できる建物の種類、用途の制限を定めたルールのことで、用途地域は全ての土地に定められるのではなく、都市計画法により都市の環境保全や利便の増進のために「市街化区域」と「非線引き区域」、「準都市計画区域」が対象になっています。市役所現在地の用途地域は、「第1種住居地域」に指定されているので延床面積3000㎡を超える事務所は建てられないことになっています。用途地域は不変のものではなく都市計画の見直しや定期見直しで変更することが出来ます。一般的な事例として、新しい道路(広幹道)などが通る時には都市計画の変更は容易にできます。他の自治体の例では、準備期間を除いて、関係自治会への説明から都市計画決定、告示まで5か月くらいで出来ております。用途地域の変更は最短で6か月くらいで出来ております。用途地域の変更に21か月もかかる安中市は異常です。

現在地での建設は合併特例債に間に合わないという演出を行うために、わざと仕組んだサボタージュ的日程計画だとしか言いようがありません。

詳細は、別紙を参照ください。精査内容についての疑問その2.は、こちら

 

3.耐震性の無い危険な庁舎を継続使用する疑問 (疑問その3.)

  旧庁舎、中庁舎の耐震診断結果が報告され危険なことが判ったのは平成19年です。既に、13年を経過してます。精査報告書では人命や安全に関する記述はなく、仮設庁舎は5億円かかるとか、仮設庁舎への移転に対して否定的な見識で決められております。

 安中市と同じように耐震診断で問題になった自治体は多いと思われます。他の自治体の耐震診断結果の対する対応を見ると、即座に対策検討に入り、仮設庁舎を手配して移転した自治体が見受けられます。

耐震診断で安中市と同レベルなIS値でも、仮設庁舎に移っております。仮設庁舎も工夫して既存の市有施設を使用したり民間のビルの空フロアーを借りたりして仮設庁舎にしております。仮設庁舎を5か所に設けた自治体もあります。

耐震診断で危険なことが判っても、何もしないで不作為のまま10数年も経っているのは全国で安中市だけだと思います。精査報告書では、何故か仮設庁舎移転に否定的なようですが、この先5年も旧庁舎を使い続けることは、人命軽視、安全無視ではないでしょうか? 建物の劣化は進行性があります。旧庁舎、中庁舎を継続使用しても大丈夫だという判断は専門家に依頼して調査して出した方針なのでしょうか? 

 建設場所が安高跡地に決定したとしても、旧庁舎に配置されている部署は、仮設庁舎に移転させるべきだと思います。

詳細は、別紙を参照ください。他の自治体の例もあります。精査内容についての疑問その3.は、こちら

4.現在の新庁舎はオープンフロアオフィスが実現できないと言う疑問(疑問その4.

  精査に関する報告書では、6ページの詳細比較表の機能面で、現在地は、

「● 既存の新庁舎部分をそのまま活用するため、本格的なオープンフロアオフィスは実現できず」

と説明されています。

オープンフロアオフィスとは、壁や間仕切りが無くフレキシブルな配置が出来るオフィスのことです。

平成13年竣工の新庁舎はこの概念で設計されてますので立派なオープンフロアオフィスです。

新庁舎1Fでは、市民課、国民年金課、税務課、会計課、収納課が一目で見渡せるオープンフロアオフィスです。新庁舎は、既に間仕切りの無いオープンフロアオフィスになっており、全フロアが見渡せるので市民動線もわかりやすくなっております。

一般市民に必要な各種手続きは現在の新庁舎でもコンパクトに完結しております。

さらに改善するには、ワンストップ窓口のような運用方法の改善で対応可能です。現在の新庁舎は、既にオープンフロアオフィスなので継続して活用することに全く問題は無いと考えられます。

報告書の詳細比較表では、意図的に現在の新庁舎を貶めようとするような書き方がされていることが気になります。

詳細は、別紙を参照ください。精査内容についての疑問その4.は、こちら

5.安高跡地で駐車場の広大化が出来るかは疑問(疑問その5.)

  精査に関する報告書では、6ページの詳細比較表の機能面で、旧安中高校跡地は、「〇 狭小が課題となっている駐車場の広大化が可能である。」と説明されています。

安高跡地は、敷地面積が約17000㎡ありますが、体育館とその駐車場、格闘技場を除外した面積は約14000㎡になり、現在地の面積とほとんど変わりません。体育館と格闘技場を解体しない方針になりましたので、敷地面積は現在地とほぼ同じであり、駐車場の広大化は不可能だと思います。

道路を挟んだ北側にも敷地がありますが、テニスコートになっており、スポーツを通じたまちづくりのためには残しておくべきでしょう。

一方、現在地の場合は、西庁舎と保健センターの機能を新たに建設する庁舎に取り込めば、駐車スペースを30台分くらい増やすことが出来ます。

詳細比較表は、規模縮小に合わせて書くべきです。駐車場の例のように防災拠点センターのままで書かれている個所があります。

 

詳細は、別紙を参照ください。精査内容についての疑問その5.は、こちら

 

6.まちづくりを集客施設を造ることと勘違いしている疑問(疑問その6.)

  精査に関する報告書では、6ページの詳細比較表の「まちづくりの面」で大変違和感を感じます。
・現在地「● 現在地は西毛広幹道に接しており、今後交通量の増加が期待される。現在地は市役所よりも集
客施設を建設するに相応しい場所となる可能性がある。」
・安高跡地「〇 旧安中高校に市役所を立地させることで、西毛広幹道に接するため、交通量増加が期待され
る現在地は、集客施設の立地として活用することができる。」
 現在地も安高跡地も集客施設を建設することのみが視点になっております。これでは、「まちづくりの面」を適正に精査してるとは言えません。
まちづくりというのは、その地域の歴史や文化を地域住民が受け継いで、市民が地域の文化活動や催し物がやりやすいような施設、および災害に対して強靭な地域を創っていくことなど大局的な見地から考えるべきです。
そういう視点が全く欠落していて、まちづくりの面を比較検討して精査したとは見当外れも甚だしいと思います。
道路端に物売りの場所を造ることが「まちづくり」ではないことは市民の誰もが認識していることでしょう。
まちづくりの面を「道路端に物売りの場所を造ること」と勘違いしてメリットデメリットの比較をした比較表は無効
だと思います。

 

詳細は、別紙を参照ください。精査内容についての疑問その6.は、こちら

 

7.現在地の集客施設化は広幹道の通行の妨げになる疑問(疑問その7.)

  精査に関する報告では、4ページの精査結果まとめの建設場所で、
「現在地は、西毛広幹道に接している立地を活かし、賑い創出の場として整備を図ることにし、あわせて市の財政負担の軽減を図るため、売却や貸し付けによる歳入確保策を検討します。」との説明があります。
 しかし、現在地を集客施設にするには大きな問題があります。広幹道が完成して交通量が増えたときに現在地では右折での出入りが困難になります。長い右折レーンを設けるスペースがありませんので右折車が多いと渋滞が発生します。
 現在地前の道路は、広幹道を通過する車だけでなく、国道18号安中バイパスと街中の旧道を結ぶ生活道路にもなっております。広幹道と生活道路の両方の通行量で現在地前は渋滞しやすくなりますので右折車が増えたら大渋滞を引き起こします。現在地前の道路にはドラッグストアのような大型商業施設もありますので、ここでも右折車による渋滞が発生します。せっかくスムーズに流れてきた広幹道が安中の市街地で渋滞道に変わってしまったのでは広幹道の意義が薄れます。安中市の評判を落とすような渋滞原因になる施設の設置は止めるべきです。地元の人にも道路の渋滞は迷惑です。
 現在地は、来訪者が適度な数である市役所の場合であれば問題ありませんが、多数の車の出入りがある集客施設では大いに問題になります。歩道を歩く歩行者にも集客施設は危険です。
 集客施設は、市街地ではなく、長い右折レーンを設置可能な郊外(南側の田圃の中など)が適しております。
以上のことを考えて判断すれば、現在地に適した用途は、市役所として使用するのがベストです。

 

詳細は、別紙を参照ください。精査内容についての疑問その7.は、こちら

 

8.合併特例債に間に合わない場合についての疑問(疑問その8.)

  精査に関する報告書では、7頁の♦課題の整理 の【旧安中高校跡地】の3項目目に、「ただし、入札の不調
等により工程が遅れた場合、合併特例債の期限に確実に間に合うとは断言できない。」と書かれています。
合併特例債に間に合わない可能性があるなら、少しでも経費を少なくして同じような効果を挙げられる方法を採ったほうがほうが良いと思います。
 合併特例債に間に合わない場合の想定も含めて計画を立てるのであれば、最小限の費用で最大限の効果を挙げられる方法で進むのが良いと考えられます。
 精査に関する報告の4頁精査結果まとめでは、「延床面積8000㎡以下を目指す」とありますので、3頁の事業費と財源の内訳表では、旧安高(8050㎡)が一番近いと思われます。
●旧安高(8050㎡)では、総事業費は、54.5億円
〇現在地(3800㎡)では、総事業費は、30.2億円    両者の差額は、24.3億円になります。
現在地(3800㎡)であれば、合併特例債を借りなくても、一般単独債3.5億円、基金25.2億円、一般財源
1.8億円の合計で間に合います。
ただしこれでは、市の顔となる庁舎として物足りないでしょうから、保健センター(昭和61年竣工、約918㎡)も解体して設計の自由度を上げる考えも必要かと思います。その場合であっても、あと5億円くらいのアップで済むと思われます。合併特例債が借りられない場合であっても困らないように初期の計画を見直しておく必要があります。
それには、建設場所を現在地にして、現在の新庁舎の延床面積2400㎡を活用することが必要です。

 

詳細は、別紙を参照ください。精査内容についての疑問その8.は、こちら

 

2022年 6月21日 「安中市役所新庁舎建設の精査」に関する報告書を公開

 所信表明でお示しさせていただいた、新庁舎建設問題の精査における重要な12のポイントについて検討し、それに基づき「市役所新庁舎建設問題の精査」を実施いたしました。
 

「市役所新庁舎建設問題の精査」に関する報告書は、こちら

 ★「市役所新庁舎建設問題の精査」に関する報告書の結論
・【建設場所】 新庁舎の建設場所は旧安中高校跡地とする。
・【建設規模】 延床面積は 8,000 ㎡以下 を目指すこととする。
・【財政負担】 極力コンパクトな庁舎とすることで事業費を抑えるとともに、
        可能な限り合併特例債 の活用を目指し、市の財政負担の軽減
        を図る。

 

 ★建設場所を安高跡地に決定した主な理由
①【用途地域の変更日程】 現在地の用途変更後に新庁舎を建設する場合は、
             合併特例債の期限に間に合わせるこ とは難しい。
②【仮設庁舎費用、引越し回数】 仮設庁舎の整備費用がかかる(プレ ハブの
               場合は5億円程度。
               引越し費用1500~2500万円/1回

 

 ★建設場所を安高跡地に決定した主な理由への疑問
①【用途地域の変更日程】 現在地の用途地域変更に精査報告書9ページのシミュレーションでは21か月もかけている。更に用途地域の変更が完了してから基本設計に着手している。これでは間に合うはずがない。他の自治体の例では、用途地域の変更を6か月でやってる例もある。遅くとも10か月くらいで出来るはず。
             
②【仮設庁舎費用、引越し回数】 仮設庁舎の整備費用や引越し費用がかかると言って危険な庁舎で業務を継続するのは人命軽視である。他の自治体の例では、耐震診断を受けて危険を指摘された場合、安中市の旧庁舎と同レベルのIS値であっても速やかに仮設庁舎に移転している。震災に対する危機管理の考え方が安中市は鈍すぎる。新庁舎を安高跡地に建設する場合であっても仮設庁舎への移転は必要。
 仮設庁舎費用への疑問;広報あんなか令和3年4月1日号7頁では、仮設庁舎費用は「プレハブ施設の場合は約3億円程度、他の市有施設を活用する場合は約1億円以上かかる見込み」と説明してるのに5億円に値上がり、市有施設を活用する場合はどうなのか? 数億円かかったとしても市民や職員の安全を優先すべきである。
              

用途地域の変更に21か月もかけている
 

用途地域の変更と並行して
設計は進められるはず

 

2022年 5月19日 岩井市長の所信表明

 令和4年5月19日 安中市ホームページに岩井市長の所信表明を公開。

 

(以下は、岩井市長の所信表明から抜粋)

5.市役所新庁舎建設問題の精査

 5つ目は、市役所新庁舎建設問題の精査です。
 ご承知の通り、私は先月の市長選において、市役所新庁舎建設問題の精査を重点政策の一つに掲げました。
 昨年10月、市役所の新庁舎を旧安中高校跡地に建設することが急遽、決定されましたが、この過程に対しまして、唐突感と違和感がありました。
 そのため、今、市役所新庁舎建設問題を精査しています。私は老朽化し耐震が必要な市役所を単に建て替えればいいとは考えていません。市役所は安中市の顔であり、まちづくりの一環として新庁舎建設があるべきと考えています。これまではまちづくりの視点が欠けていたと言わざるを得ません。
 精査における重要なポイントは、(1)新庁舎を核とした安中市のまちづくりをどう考えているか、(2)旧安高跡地にせよ現在地にせよ、合併特例債の期限に本当に間に合うのか、(3)入札の不調や、文化財調査に不測の時間を要し合併特例債の期限に間に合わなかった場合にどうするのか、(4)新庁舎を旧安高跡地に建設した場合、現在地の活用をどうするか、(5)新庁舎を現在地に建設した場合、旧安高跡地の活用をどうするか、(6)新庁舎の第3の候補地の可能性はどうか、(7)資材調達や資材費高騰の影響はどうか、(8)人口減少を念頭に置いた必要最小限の規模か、(9)PFIやPPPの導入検討はどうか、(10)安中体育館、格技場の解体方針は妥当か、(11)谷津庁舎、松井田庁舎の活用方針は妥当か、(12)市議会及び市民の理解と協力が得られるか、ということです。
 いたずらに期限を延ばすことはせず、できる限り早く精査を完了したいと考えています。精査段階で一定の方向性が出た際には市議会に報告し、その後、地元である上野尻地区及び市民の皆様に丁寧な説明会を開きたいと考えています。

2022年 4月17日 安中市長選挙で岩井均氏が圧勝

 令和4年4月17日の安中市長選挙において、「市役所新庁舎建設問題の精査」を公約の一つに掲げた岩井均氏が現職の茂木英子氏に圧勝しました。

 

市長選2022結果.jpg
5つの重点政策_市庁舎.jpg

2022年 2月 4日 公募型プロポーザルの結果公表

 令和4年2月4日付けにて、安中市役所庁舎・防災拠点センター建設基本計画及び基本設計業務委託公募型プロポーザルの最優秀者である「株式会社石本建築事務所 東京オフィス(オフィス代表 白井 俊明)」と安中市役所庁舎・防災拠点センター建設基本計画策定及び基本設計業務に係る業務委託契約を締結しました。

1.委託業務の名称    安中市役所庁舎・防災拠点センター建設基本計画策定及び基本設計業務
2.受注者                株式会社石本建築事務所 東京オフィス オフィス代表 白井 俊明
3.業務委託料          55,924,000円(うち消費税等の額 5,084,000円)
4.履行期間             令和4年2月5日から令和5年1月31日まで

2021年11月11日 公募型プロポーザルの実施要項の公表

 
主な書類
 
安中市公告第52号

安中市役所庁舎・防災拠点センター
建設基本計画策定及び基本設計業務委託 公募型プロポーザル実施要領 は、こちらへ。

安中市役所庁舎・防災拠点センター
建設基本計画策定 及び基本設計業務特記仕様書 は、こちらへ。

安中市役所庁舎・防災拠点センター 建設基本構想 は、こちらへ。

2021年10月18日 安中市が市役所を旧安中高校跡地に移転すると決定
         「安中市役所庁舎・防災拠点センター建設基本構想」を発表
​         
市民アンケートの結果は無視される

安中市役所庁舎・防災拠点センター建設基本構想は、こちらへ

211019上毛新聞_市庁舎記事A.jpg
市民アンケート問8結果B.jpg
緊急車両の出入り口_元の図.jpg
防災機能スペース211018防災拠点センター.jpg

 上毛新聞は、相変わらず「現在地と安高跡地が拮抗」と書いてますが、大きな間違いです。両者の差は、約7%ありますので拮抗ではなく、現在地が過半数を占めてます。

現在地票は、43.4%ですが、耐震補強票3.9%も現在地に含まれますから47.3%になり、安高跡地の40.5%よりも約7%の差がついています。更に、比率を計算する母数に、無効票と無回答を入れるという小細工をやってますので、これらを除外して再計算すると、現在地は、50.55%となり過半数が現在地を希望していることになります。

一方、問8で重視するべき点として「大災害時に対応可能な防災スペースを確保できる場所」という回答は、1位ですが、比率はわずか20.5%しかありません。

​ 過半数が支持した現在地を捨てて、わずか20.5%でしかない防災スペース確保で安高跡地に決めるのは、不自然で作為的、詐欺的な決定の仕方です。

市民アンケートのインチキ
​は、第二の巨額詐欺事件!

2021年4月に、無作為で抽出した16歳以上の市民を対象に「安中市役所の庁舎整備等に関するアンケート」が実施されました。

アンケート用紙は、こちら

アンケート結果の報告は、こちら

 このアンケートは、市庁舎建設に関するアンケートですが、市庁舎の建設場所、規模、費用金額等を直接問うような設問はありません。

 代表的な例では、左記のように項目を用意して「重視することは何ですか」、とか、「あると良い施設を選んでください」とかいうスタイルで回答させています。そして、市民がある回答を選ぶと自動的に安高跡地を選んだように勝手に解釈される仕組みになっています。

 左記の問8の例では、上位に書いてある主な項目は、何れも安高跡地になるように地雷を仕掛けてあります。

「スペースが確保できる場所」、「立地条件の良い場所」、「自由度の高い設計が可能な場所」、「地域の活性化に効果的な場所」、「ゆとりある空間を確保できる場所」などは、何れも市側が解釈して安高跡地に誘導する枕詞です。

 

 アンケートの回答者に、安高跡地を選んだという自覚や意識が無くても、市側が勝手に解釈して安高跡地に誘導しているのです。こんな詐欺のような手法を弄して、安中市は、建設場所を安高跡地に決定して、出てきたのが「安中市役所庁舎・防災拠点センター建設基本構想」なのです。

 さらに、基本構想の中身にはフェイク情報が散りばめられています。一例として緊急車両の出入り口の比較があります

現在地の北側から西庁舎に至る道路が書かれておりません。右折困難も嘘です。安中高校前信号で容易に右折できます。

​防災拠点センターもこんな狭いスペースとちゃちな設備で多くの市民を受け入れることが出来るのでしょうか?

防災ごっこのために30億円も無駄にするのでしょうか?

​安中体育館は、現在、災害時の緊急避難場所になっているので安易に解体は出来ないはずです。そうすれば、敷地面積は現在地と変わらないということになります。安高跡地へ移転するメリットは何もありません。デメリットは、30億円の借金です。

庁舎建設等特別委員会の最終報告書は、こちら

 この最終報告書の内容をよくご覧ください。建設費の金額には、全く触れず概算値も書いてありません。

現在地で老朽化した庁舎のみを建替えれば、費用は20億円台で済むと言われてます。安高跡地に全面的に移転して新築すれば費用は50億を超えると言われています。差額は約30億円になります。

 報告書には、建設場所による建設費の比較とそのメリットの比較から結論を導出した過程の説明がありません。移転の根拠として5つの理由を挙げてますが、30億円も余分にかかるメリットを説明した理由にはなっておりません。結論ありきのこじつけの理由では、市民は納得できません。

 余分に数十億円も費用がかかるならば、安中市民のだれもが理解して納得する理由が必要だと思います。

​市民アンケートの結果では、建設場所は、現在地が1位、問12の自由意見でも、庁舎の規模は必要最小限でシンプル、建設費は、必要最小限、税金を無駄にしないという意見が大勢を占めておりました。

庁舎建設等特別委員会の報告書が挙げる五つの理由

安高跡地五つの理由.jpg

 何れも説得性の無い理由である。安高跡地への移転により、建設費が数十億円も増大するのだから相応のメリットがあるべきですが、安中市の市民の誰もが納得できるよう論拠は、この5項目の中に全く見当たらない。

①は、耐震性能が非常に低い危険な庁舎であと5年も業務を続けさせようという。人命軽視・安全無視も甚だしい。

​ 海溝型巨大地震や首都圏直下型地震の発生は、過去の発生周期のデーターから見て、いつ起きてもおかしくない状況

 である。

②も同様。数千万円程度の仮設庁舎費を惜しむために、市役所を移転し、その結果、数十億も建設費が増大するのは

 本末転倒ではないだろうか? 両者の金額の比で見れば大転倒である。大局的な判断が出来ていない。

③校舎を解体撤去しなければ建設工事は進められない。同列での比較になっていない。4階建て校舎2棟を解体撤去

 するのと旧庁舎・中庁舎だけを解体撤去するのはどちらが早い? 同時スタートで比較すれば、現在地のほうが早

 く建設が進められる。

④現在地も市の財産である。理由にならない理由である。

⑤用途地域は、変更可能である。広域幹線道路が通るのを機会に都市計画を見直せば容易に変更可能。

 これも理由にならない。

 報告書には、書かれていないが、現在地のような増設による多棟連接型庁舎と安高跡地に建てようとしている一棟完結型庁庁舎​について比較してみましょう。

財政規模の大きい自治体で建てているような一棟完結型庁舎は見栄えが良くて一棟の中にすべての部署が入っているので効率は良さそうに見えます。しかし、危機管理の点で考えると多棟連接型庁舎のほうが優れています。一棟完結型庁舎の場合は、一般に階数が増えて5階建て以上の高層建築になります。5階建て以上は、エレベータの設置が義務づけられて庁舎の維持費もかかります。どこかのフロアで火災や爆発が起きれば、庁舎全体が使えなくなります。

​それに比べると、多棟連接型庁舎では、どこかの棟で被害が出ても他の棟が活きていれば、そこで対応できます。棟毎に出入り口があるので、避難・脱出も容易にできます。災害だけでなくテロによる破壊行為を考えても多棟連接型庁舎のほうが生存率が高くなります。一棟完結型庁舎では、建物全体が麻痺しますが、多棟連接型庁舎では、破壊されてない棟は使用できます。危機管理に強いのは、現在の安中市役所のような多棟連接型庁舎です。

 余談ですが、安中市役所では、ずいぶん昔に糞尿テロがあったそうですね。バキュームカーが市役所に押しかけて当時の市長が糞尿を浴びたという伝説が伝わってました。

特別委員会の最終報告を報じる上毛新聞記事

​この記事には、市民アンケートの結果を無視して委員会が結論を出したことは書いてありません。

庁舎建設等特別委員会は、このメンバーで構成されています。

​エスカレータ付きの庁舎を答申してますが、この人たちの金銭感覚はどうなのでしょうか?

庁舎建設等特別委員会.jpg

「庁舎建設等特別委員会」は、最終報告書を出すと同時に市当局に、「新庁舎建設等に関する要望書」を出しています。建設場所については、庁内事前準備組織の報告書と同じ安高跡地での要望書です。要望書の内容はこちらへ

          「新庁舎建設等に関する要望書」

「庁舎建設等特別委員会」の提出したこの要望書が、安高跡地に市役所を移転するための錦の御旗になってしまいました。その結果、74億円もの高額な市庁舎建設に突き進むことになってしまいました。

2021年9月1日 「庁舎建設等特別委員会」が最終報告書を出す。
​        委員会の結論は、安高跡地への移転、

​        
市民アンケートの結果は無視される

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